今や世界の大国として動向が注目される中国。
政治面でも軍事面でも注目度が高いのですが、世界第二位に成長した経済分野では特に大きな影響力を持っています。では、中国経済の持つ影響力について考えてみましょう。
かつては、中国の経済が良かろうが悪かろうが世界経済には何の影響もありませんでした。所詮、中国は安価な製造工場に過ぎず、それ以上の存在ではなかったからです。
しかし、現在は様相が大きく変化しました。多くの企業が中国を製造拠点ではなく、物やサービスを売る「市場」と考えるようになっているからです。
実際、日本企業も次々と大陸に進出し、支店を展開しています。現時点では、中国経済は成長を続けており、物も沢山売れる状態が続いています。北京オリンピックも成功させ、ますます経済は活発になっています。
しかし、万が一中国経済がバブル崩壊のような打撃を受けると、日本のみならず世界中に影響が出ることは間違いありません。
以前、「アメリカがくしゃみをすると、日本が風邪を引く」と言われましたが、今は「中国がくしゃみをすると、世界中が風邪を引く」という状態になりつつあります。
特に、高成長が続くことを前提に多くの投資をした会社も多いですから、その前提が崩れた場合のダメージは計り知れません。そして、中国の経済成長も伸びが鈍化しつつある現在、その最悪のシナリオも全くのフィクションではなくなりつつあります。
これからは、さらに注意深く中国経済を見つめていく必要があるでしょう。